媚薬を五本飲み切らないと出られません。
そんな馬鹿げた指示が書かれたメモを見て頭が痛くなる。室内はおよそ六畳ほど。室内にはやたらと質の良いベッドが置いてあるだけで、あとはテーブルも無ければ窓もなく、外に出るための扉があるだけだ。念のため扉のドアノブを動かしてみたがガチャガチャと虚しく音が響くだけで一向に開く気配が無い。
媚薬を飲み切らないと出られないって、どう判別して扉を開けるのだろう。いや、誰かがモニタリングをしているんでしょうね。全く良い趣味をしている。乾いた笑いを落としながら今回の不運に巻き込まれた幼馴染、もといカクを見たがカクはいまだにメモに視線を落としたままだった。
「カク、とりあえず嵐脚してみる?」
「…いや、飲み切れば開くと書いておるし、さっさと飲んで部屋を出るとしよう」
「えぇ、こんなわけわかんないもの飲むの?」
「仕方ないじゃろう。逆にわしら相手に閉じ込めるような奴らじゃ、扉に妙な小細工がされていても困るじゃろう」
「そうだけど、さぁ。」
「安心しろ、これはわしが全部飲む。」
言いながらカクは媚薬の入った小瓶を手に取り、コルクを抜いて口元へと近づけた。
「全部…っていやいやいや、私も飲むよ」
「いや、ワシに任せてくれ。おぬしに飲ませるわけにはいかん」
そうしてカクが全ての媚薬を飲み干すと、背後でがちゃんと無機質な音が響く。どうやら鍵は開いたようだ。
しかし恐らくはお互いに分け合うことを想定していた媚薬を飲み干したカクは、一人で効果を請け負うことになったわけで、私は彼を支えるために背後に周り体を支えると、首筋がじっとりと汗ばんで短く刈られた襟足が濡れており、体も心なしか火照っているように感じた。
「カク、大丈夫…?」
「っ、う…大、丈夫と言いたいが…っすまん、いまのわしに近寄らんでくれ」
恐らくは自分の意思とは関係なく膨れゆく欲とせめぎ合っているのだろう。そんな彼を見た私はこくりと息を呑む。
どうしてこんなに興奮するのだろう。
背後から胸を押し付けるようにして抱きしめた私は腰あたりに腕を回し、触ってもいないのにテントのように膨らんだ下腹部を指先でなぞると、目の前のカクからひゅっと息を呑む音がした。
「うわ…すごい……」
「○○…ッやめ、んか!…わしがなんのためにおぬしに飲ませなかった、と…ッ!」
「私のためだよね?…でもカクが体を張ってくれたのに見てるだけなんて出来ないよ…、だから、熱が下がるまで……ね?」
「…ッ、もう、わしは止めてやれんぞ…ッ」
返事をする代わりに私は背後から彼の目尻や耳などに触れるだけのキスを送ると、たったそれだけの刺激なのにカクの肩口は小刻みに震える。ーー普段はしっかり者である彼が乱されている。そう意識すると私はどうしようもなく興奮をしてしまって、ぞくぞくと背筋を粟立たせるとつい、耳元で囁いてしまう。
「カク、可愛い…。もっとさわっていいよね…?」
カクは小さく頷くだけだった。まぁ元より彼が嫌がっても触る気ではあったのだが。合意が取れると私のなかで理性を引き止めていた罪悪感は薄れていって、後ろからズボンのボタンを外してジッパーを下ろし、下着に隠れて熱を持つそれを出してやると、思わず息が落ちる。
「わ、…あ、大きい…」
「は…っ、……あ、……媚薬が入っとるから、の、ぅ……それより、いちいち反応され、ると恥ずかしいんじゃが…」
「何も言わずに処理しろって?無理よ、わたし触ることも初めてなんだもん」
たまたまなのか、それとも私の言葉を受けてからくん、と揺れる肉棒。
「…あは、期待してる?」
「たわけ、」
余裕なく溢す彼があまりにも愛おしい。彼以外の人間が同じ状況になったとして、わたしは同じように愛しいと感じるのだろうか。
恐る恐る触れた肉棒は酷く熱を持っていて、先端の割れ目からは先走り汁が溢れて竿部分を濡らしている。触り方も分からないものだから、竿部分を緩く握り上下に扱くとカクの呼吸が浅くなり、先端から溢れる先走り汁も増えたように思う。先走り汁を指に絡めぬちぬちと音を立てながら上下に扱いているうちに、肉棒が手のひらの中で更に硬く、肥大する感覚を覚えて少し笑ってしまった。
「こうやって触るの、気持ちいいんだね…」
「…っは、…ぁ……気持ちいいんじゃが、…すまん、少し手を借りる、ぞ。」
カクが言って、こちらの返答を待たずに肉棒を扱く手のひらに、カクの手のひらが合わさって私の肩が飛び跳ねる。あれ、なんでこんなに緊張しているのだろう。
カクからしたら不慣れな手つきが生殺し状態だったのだろう。それをカクが手の平を合わせることで、カクの一番良いタイミング、速さで扱くという魂胆で、自分のタイミングで扱けないもののカクは先程よりも呼吸を浅く呻くので、なんだか私の手で一人でシているようだと心臓の鼓動が早くなってしまった。
「カク、気持ちいい…?」
「っあ、ぁ……っ、すま、ん、一度出すぞ…っ」
そうして否応が無く先端の先に向けられた私の手は、彼の精子を文字通り一手に引き受けることになった。白濁として粘着性の高いそれは熱くべっとりと手の平や指に絡み、なんというかーー自分本位に犯されたような感覚を覚えて下腹部がきゅんと疼いて、わたしはそれを誤魔化すように射精したことにより全身の力が抜けた彼の頬にもう一度キスを落とした。
「…あは、…凄い出たね。」
「……はぁ…っ…お陰様で、のォ……じゃが、まだ足りんようなんじゃが…」
「あ、え?」
ぐったりと汗を滲ませるカクは此方に体重をかけるのでそれを支えながら、射精したばかりの其処を見ると静まるどころか立ち上がったままで、自分の中にあるちっぽけな常識ががらがらと崩れ去ってゆく。
「熱が下がるまで、付き合ってくれるんじゃろう?」
多分わたしは露骨に動揺していたと思う。カクは笑いを滲ませながらそう言うと、私の手を取り、胸ポケットにいれたワインレッドのハンカチで精液を綺麗に拭ってから気怠げに体を此方に向けて、そのまま私を背後にあるベッドに寝かせるように覆い被さった。
見上げた幼馴染の顔は、今までに見たことのない顔をしており、ああ、どうしようもなく欲情しているのだと悟り、つい視線を逸らしてしまった。
「…あ、あのね、カク。」
「…なんじゃ、今更待ては聞かんぞ」
「ち、ちがうの!…あの、その………カクは、……他の女の子でもこうして…シてた…?」
「………はは、何を言うかと思ったら失礼な奴じゃのう、……おぬしじゃから、…○○じゃからこんなに興奮しとるというのに。」
そう言って、カクは酷く穏やかに笑って、私の額に口付けを落とした。
○○はとんでもなく鈍感であった。それゆえ○○からすれば、わしはただの幼馴染で家族でしかなかったし、意識したことすらなかったと思う。だからこそ、初めて見せた嫉妬する様子が酷く愛おしかった。ああ、此奴はそれがいかにわしを煽っているかなんて知らないのだろう。半ば押し倒す形で寝かせた○○を見下ろすと、シャツの隙間から手を滑り込ませて脇腹を撫でると、確かに先で彼女が言っていた通り経験がないのだろう。これから何をされるか考えたら反応してもよさそうなのに、○○はこそばゆいのか身を捩らせて目元を緩めている。
「あ…っふふ、カク、くすぐった…」
そうくすくすと笑う○○。全く、本当によく煽ってくれる。吸い付くような柔肌は心地よく、暫く柔肌を堪能していたが、指先が柔い胸の突起を掠めると、彼女は疑問符をあげながらも小さく甘い声をあげた。
「あ……っ、う…?…っ」
当然その反応を見逃す筈もなく、爪先でかりかりと引っ掻いたり、人差し指と中指で挟むと突起は段々とぷっくりと立ち上がり、つんとシャツを押し上げている。
「……気持ちいいか?」
「は…っ、…う、ぁ、…わか、んな…」
散々問いかけてきた彼女にお返しだと言葉を返し、耳まで顔を真っ赤にする彼女を見ながらシャツをたくし上げて下着のホックを外すと、露わになった柔い胸に口付けを贈る。己の行動に翻弄される彼女にぞくぞくと背筋が粟立つ感覚を覚えながら、柔い胸にを舌を這わせ突起を撫でた。
「はは、直に良くなる。」
言いながら彼女の身に付けた下着やスカートを脱がそうと手をかけると、わしの頭を力ない手のひらが押し返され視線を○○に向けた。
「……あ、の、ちょっと待って」
「待たん」
「ううっ」
彼女が呻く。当然、彼女の待てを聞く気なんかあるはずもなく、下着類は剥いで程よく肉の付いた太腿を撫でながら秘部を撫でると、指先がぬるりと湿り、彼女の待ての意図を察したわしは思わず笑みが落ちる
「はは…さして触っておらんのに糸を引くほど濡らすなんて、変態じゃのう。」
そういう素質があるのだろうか。そう期待してしまう程濡れた割れ目をなぞり、糸を引く指先でなぞりながら割れ目下あたりにある穴につぷりと出し入れすれば、○○は恥ずかしそうに内股を閉じようとしたので、それを空いた片手で阻止しながら問いかけた。
「…此処を触ったことは?」
「……っ、ノーコメントで」
まぁ、さすがにわしも一人でシたことがないとは思っておらんが、改めて考えてみると一体誰を考えてシたのだと少々腹立たしくなり、ぷっくりと膨らんだクリトリスを弾くと、「あ、や、っぁ…っ♡」と一層甲高い声が上がった。
「まぁ、初めて触るのがわしだから……良しとしようかのォ…。」
試しにぬるりと愛液で濡れた秘部に、愛液で覆われた指を滑り込ませるとじっとりと濡れているため痛みを感じることもないようだったが、感じたことのない異物感があったのだろう、ヒダのある中はワシをきつく締め上げながらも押し返そうと力が入っていた。
「…○○、力を抜かんと痛いぞ」
「は…っ、…んん、カク、ぎゅってして、い、ー?」
「…全く、可愛いことばかり言いおって。」
抱きしめやすいように身を寄せると、○○は首に抱きついて肩口を埋めたが、いまだ力が入ったまま。耳元にキスを贈りながら耳たぶから耳枠を舌でなぞると多少力が弱まったため、その隙に根元までずっぷりと指を埋めると、中をこの先のためにほぐすべく、左右上下になぞると天井を叩いたときに○○がひときわ大きな声をあげた。
「ひ…っぁ、…っ、や…♡!!」
おそらくは性感帯に触れたのだろう。こつこつと指先でそこを優しく叩けば○○は初めての快楽にもはや言葉にならないようで、声を抑えることも忘れて甘ったるい嬌声をあげている。
「あっや、♡」
「ここがいいか?」
「うん…っ♡あっ♡、そこ…っぉ♡すき…っ」
「はは、初めてなのに淫乱じゃのう」
「あっ♡ん、う、う〜ッ♡ッ♡♡、は…ッ、や、だめ、カク…ッ…何か、何か、ぁ…っ♡」
「うん…うん、いいぞ、大丈夫じゃ…イっていいんじゃぞ」
「イっ……ッ、あ〜〜〜ッッ♡♡!」
弓形に体を仰け反らしながら中を締め付ける姿に口角が緩む。なんて愛おしい生き物なのだろう。
「は…ッ……はぁ……」
くったりとする○○は意識も朧げで、蕩けた顔はたまらなく愛おしくて、そんな彼女の姿を見て静まる筈もなく一度射精したというのに、いまだ猛るそれをぬるぬると愛液を垂らす秘部に擦り付けながらぐちゅぬちゅとわざと水音を立てると、ますます興奮は増すばかり。○○からしたらこれから中に此れが入るのだと、そう思ったに違いない。
「はは、このまま入ってしまいそうじゃのう」
「うあ…っ♡…っ?…っ、は、…っっカク、…」
「なんじゃ、待てといっても待たんぞ」
「ちが、うの……っ中が…中に、カクの、欲しいの…ッ」
「……はは。」
本当に、本当に可愛い奴だ。心臓を射抜かれるとはこういう感覚なのだろう。わしは僅かに笑いを落とすと硬く先走りが垂らすそれをあてがって、ゆっくりと押し進めた。やがて根元まで入った頃には○○はほろほろと涙を流していて、その姿にまた欲情してしまうどうしようもないわしは、中で自身を肥大させながら、肉棒に絡みつく無数の肉襞に息を呑む。
「は、ぁ……く…ッ、……、う、流石に処女はきつい、のォ…ああ、堪らんわい……。」
思わずぶるりと身震いが走る。彼女が処女かどうかも気にしていた癖に、此方は童貞でもなんでもないから笑えた話だ。まぁ、今までの相手に愛情なんて1mmも無かったが、だからこそいま彼女の全てを得たこの瞬間、高揚感で包まれたのだ。
「なあ、○○、指と本物じゃあ全然違うじゃろう?」
そっとお腹の上からポルチオ、いわゆる性感帯を押してやれば、その度に中がきつく肉棒を締め付けて、どちらが気持ちいいかなんて明らかだったが、折角彼女を手に入れたのだ。彼女に言わせなければ意味がない。
「ん、ぉあ……ッ♡は、はッ、や…っらぁ…ッ♡」
「なんじゃ、聞こえんぞ?ほら、どちらがいいんじゃ」
「ひっう、う〜〜〜ッッ♡♡!カク、カクのおちんちんがいいよ、ぉ…っ♡」
絶え間ない高揚感はどこまで彼女の言葉に吊り上げられるのだろう。目に涙を溜めたまま口に出したことのないような卑猥な言葉を上げる○○の体に、少しばかり体重をかけて押しつぶすように抱きしめると、逃げる事も出来ない○○にどちゅん、ばちゅんと愛液と先走りを粟立たせるほど腰を打ちつける。
ようやく、ようやく彼女を手に入れる事が出来た。誰が彼女を離すものか。
やがて彼女が足を痙攣させながら達すのと同じタイミングで子宮の奥底に熱を吐き出したが、二十年近く抱いた一方的な感情がたったそれだけで満足するわけもなく、己の上唇を舐めて一旦肉棒を引き抜いた。力ない○○をうつ伏せに体制を変えて腹に腕を回して、腰を上げるようなそんな体制に変えると、ゴムもなく中出しされて溢れる精液が視界に入るが、拭き取るわけでもなく、未だ物足りないと訴える肉棒を前にゆっくりと挿入をした。流石に腸液や先走りや精液で濡れているため、○○が対位の変化によって痛みを訴えることはなかったが、当たる部分が異なるのだろう。無意識に腰が逃げるため、逃げる腰を掴むと一気に最奥部にある子宮口を叩き、形を覚えさせるためにぐりぐりと押し付けた。
「ほら、逃げてはいかん…っぞ!」
「は…っぁ!や、それやだぁ…ッッ♡」
「はは、こんなに中を締め付けて嫌、はないじゃろう」
目をチカチカとさせながら身を捩らせる○○にぞくぞくと加虐心が擽られるわしは腰を掴んだまま、ガツガツと欲望のままに腰を打ち付ける。やがて快楽に屈して降りてきた子宮に何度目かの射精をして奥に熱を注ぎこむのだ。
気づけば○○は意識を手放していた。
はじめてという者に対して少しばかり激しすぎたのだろうか。意識を手放した彼女を見つめながら、下腹部を撫でるわしは、満たされる幸福感にひっそりと笑うのだった。