※特殊設定
好きな女が事件に巻き込まれて亡くなったのは数日前のこと。まだ涙も乾かぬうちだったが、路地裏の行き止まりに殺人犯を追い詰めることが出来た男は、振り返る殺人犯を見て言葉を失った。殺人犯の顔は愛する女と瓜二つだったのだ。
愛する女と瓜二つな殺人犯を男は仕留めることが出来るか、さて。
黒岩
「――…。」
僅かに眼を見開いたようだったが、躊躇なく頭を撃ち抜いた。それから静けさと共に訪れる虚しさに自分にもまだこんな感情があったのかと眉間に皺を刻むと、踵を返して夜の帳が下りた街中へと消えていく。
杉浦
「待ってよ…なんで……なんで…その顔…」
理解が出来ないし仕留める事も出来ない。八神たちにそいつは偽物だと言われても、瓜二つな顔がある限り手を出すことは出来ずに逃げられてしまう。
相馬
「へぇ、面白いな。なぁ、どうやってるんだ?教えてくれよ」
言葉に孕むのは怒りか憎しみか愉悦か。どれにも取れる声色で問いかけながら距離を縮めて、耳元で何かを言ってから頸を一刺しした相馬は、倒れた殺人犯の顔を見て「なんだまやかしか」と乾いた笑いを落とした。
渡辺
「な…、…ッ!…なんで、何でよりにもよって…!」
理解が出来ないし、理解したくもない。振り上げた警棒を振り下ろす事も出来ずに、警棒を握る手が情けなくぶるぶると震えた。
桑名
「…悪趣味だって言われないか? 」
一瞬戸惑いが現れるように、瓜二つの顔の前で握った拳を打ち込むことはなかったが、代わりに握った拳を開いて顔面を掴むと硬い地面へと押し倒した。馬乗りになって空いた片手でじわじわと首を絞めながら「報仇雪恥とはこのことだな。」と紡いだ言葉と共に殺人犯を絞め殺す。理解して隣にいてくれた彼女が自分の前に立ちはだかるはずがない、と絶対的な信頼により殺すことはできたが、顔を盗んだ相手が充だったら手を出すことができずに致命傷を与えられそうなイメージ。