ちゃんと部屋の片づけをしなさ~い!

マスター
「…………随分と溜め込んだもんだな」
これを土壌にして、耕すつもりか?吐き出された息は乾いたもので、冷ややかな言葉には棘がある。チラリと見た時間は午後八時。これから片付けを始めるには遅いような気もするのだが、彼には躊躇いがない。「ゴミ袋は……あるな。じゃあ、さっさと片づけろ」言いながらソファに腰を下ろしたマスターは、何か只ならぬ威圧感を持っている。「ひゃい……」怯えのせいか、片づけは随分と捗った。というよりも、何か「あ、この漫画懐かしい」と言おうものなら「そんな時間はあるのか?」と釘を刺してくるのだ。……怖い、怖すぎる!
※なお無事に片付けが完了すると、「やればできるじゃねえか」と言って手土産に持ってきたプリンなんかを食べさせてくれる。飴と鞭がお上手ですね。

品田
「ちょっとちょっと、俺の家よりも汚いんじゃないの~?」
物が多すぎるっていうのもあるんだろうけどさ。適当に近くに置いてあるものを見て苦笑するわけでもなく、カラカラと肩を揺らして笑う品田。「どうする?今なら五百円で手伝ってやってもいいけど」そうやってウインクを向ける彼は茶目っ気があるものの、正直何が落ちているか分からない状況だ。
「で、出ていってもらって大丈夫なんで……」「え?!手伝うっていってんのに?!」
彼は大層驚いた様子で言い、頭を悩ませる。後にいったい何を勘違いしたのか「仕方ない、××ちゃんとおれとの仲だ。今回はお試しってことでタダで手伝うよ」と手を挙げてくれた…………が、品田が居ると、余計に時間がかかって仕方が無い。「おお!これ懐かしいなぁ!俺も小さい頃によく遊んだっけ」「ええ、××ちゃんこの歌手好きなのか?!」一々手を止めて一喜一憂する品田に息を落とした××は、首根っこを掴んで追い出した。

一番
「×……××ちゃん……こりゃあ一体……」
部屋の状況に、立ち尽くして茫然とする一番。しかし、流石は春日一番だ。彼はそれを馬鹿にして笑うようなことはしない。けれど「いや、××ちゃん大丈夫だって、俺の家だって見たことあるだろ?あれなんか倉庫になって物が溢れてるしよ」と必死になってフォローをされると逆にいたままれなくなってしまい、胸にグサグサといらぬ矢を受けている感覚に陥ってしまう。
「ご、ごめんねぇ一番……」「え?!あ、い、いや別にいいんだって!それよりよ、一緒に片付けようぜ!二人でやりゃあすぐに終わるって!大丈夫大丈夫!ゴミ拾いをやったら右に出る者はいねえって言われてんだぜ!」「ご、ゴミ拾い……」「あ……」
なんだか色々と気まずい部屋掃除。……二度と部屋を汚くしないぞ!その強い決意は。若干のトラウマと共に抱くことになった。

ハン・ジュンギ
「××さん…………いえ、嘆いていてもゴミが減る事はありません、このまま片づけを始めてしまいましょう!」
なんと頼もしいことか!ハン・ジュンギに出来ない事はない。まずはゴミ袋を二つ用意して、二つを隣り合わせに置く。「まずは大分類として必要なものはこちらに、不要なものはこちらにいれましょう」てっきり仕分けをさせるのかと思いきや、彼は××をベッドに座らせて、いる・いらないの答えだけを出すように指示をする。
そうして、いるものいらないものは細かくわけて……としていくうちに部屋は綺麗に片付いていき、掃除を終えてフウと息を吐く彼に向けて「ごめんね、ハン君。手伝わせちゃって」と謝罪をすると、彼はニコリと笑って「いえ、やりごたえがあって楽しかったですよ」そう言って達成感の伝わる笑みを返した。