月曜日の朝

「あぁーーーーーー……月曜日がやってきてしまった……」

 月曜日がやってきた。

 休日を終えた朝と言うのは何とも憂鬱なもので、目覚めた事に後悔した私は、もう一度寝てみようと顔を布団に埋めてみるが、どうにも頭が冴えてしまって眠れない。ああ、こんなことしている間にも刻々と開始時間は迫ってきているというのに。何か読書とか、料理とか、他の気分転換でもしてみようか。いいや、いまこんな憂鬱な気持ちでやったとて、楽しめる筈もない。

 小さく息を吐き出せば、隣ですやすやと眠るカクを見て、まるで海を泳ぐようにざふざふと布団の中を泳いで、彼の元へと身を寄せて、腰に腕を回してみる。細身に見える彼も、実際に腕を回してみるとしっかりと筋肉がついており、脂肪の少ない体は決して抱き心地が良いものではないけれど、とくんとくんと規則正しく続く心臓の音も、じわじわと伝わる彼の体温も心地が良い。

「……ん~…」
「あ、ごめん、起こした?」
「………ん……どうした」
「ごめんね、ちょっと憂鬱だったので抱き着かせてもらいました。」
「ふ……はは、なんじゃそれ。」

 どうやら起こしてしまったらしい。まだ彼は眠たげで瞼は閉じたままだったので目が合うことはなかったが、ふにゃふにゃと緩く笑むと、私の腰には腕を回されて、ぎゅうっと力が込められる。それがまた暖かくて、全身で愛情を受けているようで、憂鬱なものは彼によって溶かされていく。勿論全てが溶かされるわけではないけれど、「はー……今日もがんばろ」と一つ宣言するように言葉を落とした私は、彼に礼を言うかわりにぎゅううっと抱きしめ返して、残り僅かな時間を堪能すべく彼の頬へと頭を寄せた。